サルベージ内分泌療法とは
高容量のhCGの投与に伴い、明らかな血清テストステロン濃度の上昇を認め、視床下部一下垂体にネガティブフィードバックがかかることが判明。ITT濃度は保ちつつ、FSH分泌低下によりresetting of the FSH receptorが同時に生じるという独特な精巣内内分泌環境が形成される。
(非閉塞性無精子症に対する内分泌療法のメカニズムとその検証より引用)
つまり、高容量hCGで、テストステロン値が上昇し、その反動でLHとFSHのホルモン値が下がる(リセットしゼロに近くなる)
そこから、hCGと併用し、r FSHを使用する。それにより、テストステロン値は高値のまま、FSHが再び上昇し、精子形成が促される。
論文にあるように、全ての患者にこの治療が効果があるわけではなく、高濃度の精巣内テストステロンが必要とされるspermiogenesisのステップでは効果的。減数分裂後の細胞(late MA以降)には効果があるという結果が出ています。
残念ながら、early MAである私の夫の細胞には、効果が見込めないと書かれていました。
ただ、先生曰く、全ての細胞を見たわけではなく、もしかしたらlate MAに近いものがあるかもしれない、そして実際にearly MAでも精子形成された方がいるとおっしゃってました。
確率はどれくらい?
サルベージ内分泌療法後の精子採取率は、10~87%となっています。ただ、これは、全国の結果であり、TESEを多く行っている施設に限ると、10%ほどだということです。
それだけ、技術に差があるということですね(驚)
実際に、私たちがお願いした病院では10%の確率と言われました。
そもそも、2回TESEを行っても大丈夫?
私は、
「TESEを行ったことで、日常生活が困難になる程、男性ホルモンが低下した」
という記事を読んでいたので、不安でした。
先生に伺うと、「精巣の大きさも大きいし、術前のテストステロン値が正常の範囲だから、2回は大丈夫」とのことでした!
サルベージ内分泌療法の期間ってどれくらい?
話を聞いた時、ホルモンを補充するんだから、すればするほど、可能性は上がるんではないか?と思ってました。
ただ、これは、どのくらいやれば、一番効果が出るという結論は出ていないくて
精子が形成されるにかかる日数(74日)を目安に行うということでした。
希望があれば長くやってもいいけど、根拠はないと言われました。
実際のスケジュール
私たちが行ったサルベージ内分泌療法のスケジュールです。
1ヶ月ごとに、精液検査、血液検査を行い、ホルモンの動きを観察します。
とは言っても、その日に取った血液検査の結果を知れるのは、次の受診の際、つまり1ヶ月後。
「ホルモン値、上がってたんだねー」
といった感じで見ておりました。
そして、精液検査をなぜ行うか?late MA以降の方だと、この治療によって精子が形成され、ちゃんと自分で出てきてくれることもあるそうなのです。
なので、夫も念のためにやっていました。
サルベージ内分泌療法の治療費
はい。
ホルモン値が正常である夫は、病気ではないため、自費となります。
hCG注射は安く(金銭感覚おかしい)12本で2万円
FSH(ゴナールFペン900単位x12本)は12万円
つまり、2ヶ月目からは、1ヶ月に14万ほどのお金が飛んでいきます
(診療代など入れると、もっと・・・・・・)
治療に対しても、かなりのストレスがありますが、お金がどんどん無くなっていく、ストレスもありました涙 そもそも、10%・・・
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