TESE1回目

手術当日

手術が午前中だったため、手術3時間前からは飲食禁止でした。持って行ったものは、新しい下着と生理用品、メガネ、手術後に飲む飲み物くらいです。

病院について、受付を終わらせると、いつもの待合室ではなく、小さな部屋に通されました。

ベッドひとつと丸イスひとつのシンプルな部屋です。

そこで、手術着に着替えて待つように言われました。

夫は身につけているもの全て脱いで、膝より少し長いくらいの薄い手術着に着替えました。

そこから、持ち込んでいたパソコンで仕事をし始めるという、、、笑

私は、手術なんて経験したことなかったので、心臓ばくばくで緊張MAXでしたが、夫は直前に緊張するタイプとのことで、黙々と仕事してました。

しばらく待って、看護師さんが点滴の準備をしにきました。夫に点滴が繋がれ、いよいよ感が出て、更に緊張してきました。悪いことは考えないように、何でもない話をしてました。

1時間ほど経って、看護師さんが呼びにきました。

どうか、精子が取れますように。と祈りながら、手術室に歩いて向かう夫を見送りました。

手術は局所麻酔だったので、手術の間は夫は意識があり、実況中継のごとく結果は分かっています。(この麻酔を打つ時が痛かったそうです)

手術は、10分くらいで終わると言っていたので、携帯でもいじりながら待っていようと丸イスに腰掛けてぼーっと待ってました。

ふと時計を見ると既に20分経っていて、まさか?と悪い予感が頭をよぎりました。

もしかしたら、前の手術が長引いてて、開始が遅れたとか?

そうこう考えているうちに、気づくと1時間ほど経過していました。

コンコン

部屋のドアがノックされて、手術を担当した先生が入ってきました。

「奥さん、ダメですわ。精母細胞はたくさんあるんですけど、精子は見当たりません。閉塞性ではなく非閉塞性無精子症になります。」

と告げられました。

頭が真っ白になって、血の気が引いていくようなそんな感覚でした。

精子が見つからない=私たちの子どもはできない

その現実が受け止められなかったです。

しばらくして、夫が歩いて帰ってきました。

「ごめん。なかったみたい!」と申し訳なさそうな顔をして伝えてくれました。

閉塞性と言われ、97%取れると言われていたこともあり、

「天国から地獄に突き落とされたね。まさかだね。3%に入ることなんてある?」と二人で話してました。

しばらくして、夫の麻酔が切れてきたのか、術部が痛み出したので、ナースコールして痛み止めを入れてもらいました。

それから、先生がやってきて、傷口の確認と、精子が取れなかったこと、そして精母細胞で分裂が止まっている大変珍しい状態であること、まだ、とった細胞を調べていることを伝えられました。詳細は、次の抜糸の診察の際に話すということでした。

夫は痛そうでしたが、なるべく早く帰りたいと、いただいたお菓子を鞄に詰めて会計に行きました。

少し不満だったのが、部屋を出て、他の方と同様に普通に並んで待たなければならなかったこと。

手術をして歩くのもままならない状態なのに、座る場所もなく立って待つしかなかったです。もちろん、他の方も待っていらっしゃるので、待つのは当たり前ですが、私が会計するので、頼むからその間は夫だけでも部屋で待たせて欲しいとお願いしましたが、断られてしまいました。

取っても取れなくても55万円ほど。分かっていましたが、更に心が重くなり帰路につきました。

ネットで帰宅は、車がいいと書いてあったのですが、都心に病院があるため、電車で行ってました。乗り継ぎはないのですが、ホームまでと家までの道のりが本当に辛そうで、見ていて辛かったです。

その日は、お風呂はだめだったので、頭だけシャンプーし、温かいタオルで体を拭きました。傷口に貼ってあるガーゼには血が滲んでいてすごく痛そうでした。

寝る前に、痛み止めの座薬を入れました。私が入れたのですが、人に座薬を入れるなんて人生初で、なかなか上手く入れられず、面白くなって二人で大笑いしてました。

次の日

夫はお休みが取れず、普通に仕事でした。傷口はまだ血が滲む状態だったので、生理用品をつけて、黒いズボンを履いて出勤しました。じっとしていると大丈夫だけど動くと痛いとのことで、家にあったロキソニンを服用し、また痛くなった時のためにいくつか持って行きました。

夫曰く、このロキソニンがなかったら耐えられなかったそうです。

傷口に触れたり、振動があると痛いそうで、普通に歩けないので、同僚に変に思われないか不安がってましたが、何とか大丈夫だったそうです。

抜糸までは、ガーゼは剥がして新しいものは貼らなくていいということだったのですが、何も貼らないと毎回下着に血がつくのと、下着に擦れて痛いらしく、ドラックストアで、大きめの絆創膏を貼ってました。使っていたのは、「ケアリーヴ 関節用 ビッグサイズ」

消毒は特にせず、お風呂でしっかりと傷口を洗っていたそうです。(本人曰く、傷口から菌が入って膿むのが逆に治りを遅くするとか)

手術から3日後くらいには、痛み止めもなく普通に生活していました(歩くのはまだ痛そうでしたが)

抜糸は1週間ほど後。小さなハサミでチョキチョキ切られたみたいで、少し痛かったそうです。

自然に溶ける糸だったみたいですが、抜糸したほうが治りも早いらしく綺麗に治るそうです。

抜糸後くらいからは、歩くのも特に痛くなさそうでした。

 

 

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