無精子症が分かるまで②

夫の検査

不妊治療の先生は、夫の仕事や私の仕事のことをいろいろ配慮してくれて、検査の日の朝に自宅で採取し、病院に持っていくことになりました。

どうやって入れるんだろうと思うくらい小さく透明な容器に、名前を書いたシールを貼って夫にこの容器によろしくと頼みました。

(とにかく、初めて採取するので、色々と難しかったようですが、、詳細は省きます笑)

無事に採取して、そのまま急いで病院へ!茶色の紙袋に入れて、暖めず冷やさないように、悪いものでも運ぶかのごとく持って行きました。

夫も一緒に病院に行けたので、物を提出したあとは二人で、ワクワク?というか何にも考えずに待合室で待ってました。

その時に、私が「男性不妊だったら大事なところ切らなきゃだね。」と冗談半分で言うと、「そんなの絶対嫌」と夫が言っていました。

検査結果

しばらく待合室で待っていると、看護師さんがやってきて、夫だけ先に診察室に入るように言われました。

さっきまで考えていなかった不安が急に押し寄せてきて、何で夫だけ先に呼ばれたのか。きっと悪いことがあったんだと心のどこかで思いながら、何にも考えられず、心臓の音がどんどん早くなるのを感じました。

しばらくして、私も診察室に呼ばれました。

夫が既に座っていて、先生も夫も何とも言えない表情で。

先生「調べたら、ゼロなんですよね、、、旦那様の精子は見当たりませんでした。」

と、精子の数などを書く紙に、ゼロが並んでるのを見せられました。

その言葉の意味は理解できたのですが、その現実を受け入れられないと言うか、そこから思考が停止したような感覚になって、そうですか。と、すごく冷静に聞いていました。夫も私も泣くこともなかったです。

先生は、TESEという手術のことを教えてくれ、TESEを行っている病院も紹介してくれました。

紹介された病院が大学病院ということもあって、平日しか診察がないので、もし違う病院がよければ紹介状を書くのでいつでも電話してくださいと

その日は紹介状をもらわずに帰ることにしました。

思考が停止している私は、なぜか風疹ワクチンを打ってくださいとお願いして、帰ってきました(今思えば、謎の行動 笑)

病院選び

家に帰ってから、あまり記憶がないのですが、無精子症についてとTESEについて調べたと思います。

その日は夫が仕事がなかったので、二人で病院も探しました。

おそらく手術が必要になるが、夫の仕事柄平日に休みを取るのが難しいこともあり、土日に手術をしてくれる病院を探しました。

先生が紹介してくれた病院の男性不妊担当医の方が、都内の別の病院で土日に男性不妊外来をやっていることが分かり、そこに電話をして予約を取りました。

ただ、調べていくとTESEの手術の件数や実績がいい病院が他にあることが分かり、

夫が、手術の件数は重要で回数分症例を見ていることになるし、男性不妊の一任者に診て貰えば後悔はしないと思う

との意見だったため、急遽予約をキャンセルし、Tクリニックの予約を取りました。その予約を次の週末にとれたため、通っているクリニックに電話して、Tクリニックにするので紹介状を書いて欲しい旨を伝えました。

2日後に、通っているクリニックに紹介状を取りに行きました。

夫は決断すると揺らがないのですが、私は不安だったこともあり、Tクリニックや先生について知っていることを教えてもらいました。

調べた通り、Tクリニックだったらオススメしますとのことでした。

先生からは、私にできることがあれば何でも言ってくださいと仰っていただき

このクリニックに通うことはもうないんだなと思いながら家に帰りました。

検査をして男性不妊の病院を訪れるまでわずか2週間。。

前を向いて走っていないと現実に押しつぶされそうで、現実と向き合うよりもわずかな光のある方へ必死になって、もがいていた感じでした。

検査の日の夜、真っ暗な部屋で少し二人で話し、泣いてるのかな?と思ったくらいで、お互い涙を見せたことはなかったです。

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